• 2021/10/14
  • 『ブルースの聞こえる夜』『イーストリバーを渡った女』『水曜の朝、午前3時』
     斎藤純先生の電子オリジナル作品集、一挙に3冊同時配信です! それぞれに短篇小説が6本収録されており、いずれも文芸誌やアンソロジーには掲載されていたもの。ただしこれまで作品集としてまとめられたことはなかったので、ほとんどの読者にとっては未読でしょう。うーん、これは貴重! 『ブルースの聞こえる夜』は、オートバイを軸に、ハードボイルドな作風の物語を集めた短篇小説集。『イーストリバーを渡った女』は、ジャズ通が集う老舗店「ライオン」での人間模様を描いた短篇小説集。そして『水曜の朝、午前3時』は、恋愛小説、音楽カルチャーをテーマにした短篇小説集。美しい文体とハードボイルド、ロマン、そして音楽や絵画などへの造詣の深さ。斎藤純先生のこれまでの作品に触れたことのある読者なら、きっと満足できる作品集です。3冊とも、電子オリジナル。この機会に是非!ダウンロードしてみてください〜。

    『トキオ・ウィルス』
     村上政彦先生による都市伝説、怪談ものホラー、『トキオ・ウィルス』が電子で復刊しました! ホラー、と書きましたが、お化けや妖怪の類ではなく、巷間で取りざたされる「噂」からじんわりにじみ出る不気味さ、薄気味悪さが味わえる作品。『アラブの電話』『東京難民殺人ネット』『蜜蜂の軍隊』といった作品の中でも「噂」をテーマに扱ってこられた村上先生ですが、本作でもまた違った怖さを見せております。短篇、ショートショートの連続で、それぞれのお話は全く無関係に見えますが、やがて一つ共通項がほの見えてきて……。

新刊案内

ブルースの聞こえる夜

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NEW『ブルースの聞こえる夜』

斎藤 純・著

ひょんなことから拳銃と百万近い金を手にしたが、それを境に世界が変わってしまった

 その場から離れかけたとき、ドライバーの体がグラッと揺らいだ。征司は素早く運転席側に駆けよった。間に合わなかった。ドライバーは肩からドサリと路面に落ちた。同時に金属音が響いた。征司はドライバーといっしょに転がり落ちたものを見て、立ちすくんだ。拳銃だった。スマートな形のオートマチックだ。水銀灯を反射して、ブルーフィニッシュの鉄の肌がぬめっと輝いている。(「ブルースの聞こえる夜」より)
 オートバイを軸に、ハードボイルドな作風の物語を集めた短篇小説集。電子オリジナル作品。

*ブルースの聞こえる夜
*甘い引金
*ミッドナイト・ライダー
*傷ついた魂
*鏡と塩とオートバイと
*あの日の海

●斎藤純(さいとう・じゅん)
小説家。1957年、盛岡市生まれ。FM岩手在職中の1988年『テニス、そして殺人者のタンゴ』でデビュー。1994年『ル・ジタン』で第47回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2005年『銀輪の覇者』(早川ミステリ文庫)が「このミステリーがすごい!」のベスト5に選出される。岩手町立石神の丘美術館芸術監督、岩手県立図書館運営協議委員などをつとめている。

イーストリバーを渡った女

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NEW『イーストリバーを渡った女』

斎藤 純・著

東京の片隅でひっそりと開いているジャズ・バーで繰り広げられる物語

 店の名はライオンといい、表通りに面した雑居ビルを裏にまわりこんだ一階奥にある。陽があたらず、人通りもない。ジャズ喫茶以外には借り手のない場所だ。ライオンという店名の由来は、百獣の王のそれではなく、ブルーノート・レーベルの創始者だったアルフレッド・ライオンからきている。二十年も前から営業しているこの店のオーナーが先年亡くなったとき、私は勤めを辞め、この店の権利を買った。(「ベース・オン・ザ・ヒル」より)
 ジャズ通が集う老舗店「ライオン」で心を交わす人々、人間模様を描いた短篇小説集。電子オリジナル作品。

*ベース・オン・ザ・ヒル
*甘いサキソフォン
*イーストリバーを渡った女
*五つのコイン
*カウンターの客
*帰ってきた男

●斎藤純(さいとう・じゅん)
小説家。1957年、盛岡市生まれ。FM岩手在職中の1988年『テニス、そして殺人者のタンゴ』でデビュー。1994年『ル・ジタン』で第47回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2005年『銀輪の覇者』(早川ミステリ文庫)が「このミステリーがすごい!」のベスト5に選出される。岩手町立石神の丘美術館芸術監督、岩手県立図書館運営協議委員などをつとめている。

水曜の朝、午前3時

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NEW『水曜の朝、午前3時』

斎藤 純・著

かつての上司が死に、ぼくは未亡人に頼まれて彼の愛人を捜すことになった

 玉置が飲んでいた酒だ。彼はここで誰を相手にこの酒を飲んだのだろうか。玉置に対して抱いていた疑念が、今はもう固まりつつあった。ぼくが持っている写真を見せてしまえば、一挙に解決するだろう。玉置はこの女性と一緒だったのでしょう。そう訊けば済むことだ。それをバーテンダーに尋ねるのはまだ早い。ぼくは迷っていたし、心の備えも充分ではなかった。(「恋に墜ちたら」より)
 恋愛小説、音楽カルチャーをテーマにした小説など、多彩な筆致で綴られた短篇小説集。電子オリジナル作品。

*ブルースカイ
*恋に墜ちたら
*水曜の朝、午前3時
*テイク・イット・イージー
*コンパス
*センチメンタル・バーボン

●斎藤純(さいとう・じゅん)
小説家。1957年、盛岡市生まれ。FM岩手在職中の1988年『テニス、そして殺人者のタンゴ』でデビュー。1994年『ル・ジタン』で第47回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2005年『銀輪の覇者』(早川ミステリ文庫)が「このミステリーがすごい!」のベスト5に選出される。岩手町立石神の丘美術館芸術監督、岩手県立図書館運営協議委員などをつとめている。

トキオ・ウィルス

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NEW『トキオ・ウィルス』

村上政彦・著

人と人の間に息づく都市伝説……あなたは今、増殖する噂の群れの先頭にいる

 タクシーの運転手がこんな話をしていた。彼はカラオケバーで会った女から聞いたという。ブティックの試着室で次々と消える少女たち、ガイジンたちの間で有名な古びたコインロッカー、そして、男を去勢する謎のウィルス……。人々から発せられた噂は、耳から入り、やがてウィルスのようにあなたを浸触していく。そこには、あなたの聞いた噂もあるかもしれない。都市に棲息するホラー・ストーリー六十余編。

●村上政彦(むらかみ・まさひこ)
作家。1987年『純愛』で福武書店(現・ベネッセ)主催の「海燕」新人文学賞を受賞。以後『ドライヴしない?』『ナイスボール』『青空』『量子のベルカント』『分界線』で5回の芥川賞候補に。また『ナイスボール』は相米慎二監督により『あ、春』として映画化、ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞。アジアの物語作家を自任している。近著に『台湾聖母』(コールサック社)。日本文藝家協会常務理事。日本ペンクラブ会員。文化庁国語分科会委員。「脱原発社会をめざす文学者の会」事務局長。

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