• 2021/9/7
  • 『見果てぬ祖国』
     フィリピン独立運動の父と言われるホセ・リサール。彼は暴力による革命で国を変えるのではなく、文学と教育を通じて民衆の意識に働きかける手法を採ったことでも有名です。その彼の代表作『ノリ・メ・タンヘレ』『エル・フィリブステリスモ』が、村上政彦先生による翻案によって甦りました。小説を書くことによってスペイン圧政下に苦しむ植民地フィリピンの現状を訴え、独立を主張した平和的方法とは……。小説というメディアが持つ力を再確認できる、そして、フィリピンという国の歴史を変えた名作です。この機会に是非、読んでみてください〜。

    『ママさん探偵 律子の事件簿(5)』
     電子オリジナルの人気シリーズ、『ママさん探偵 律子の事件簿』の最新刊が早くも登場です! 過去4作に引き続き、ママさん探偵・律子がベビーカーを押しながら、街のトラブルを解決します。全5話構成の連作短篇集なのですが、本書では新キャラとして、小学校時代の親友が登場。子供時代からの「謎」を解決しに、二人で母校を訪れます。二十数年来、ずっと気に掛かっていたミステリ、果たしてその結末は? どうぞお楽しみにください〜。

    『邪神帝国』
     ファン待望の名作、朝松健先生の『邪神帝国』が、ついに電子化されて配信スタートになりました! 過去に版元を変えて何度か再刊されていますが、この電子版では、内容の原点回帰を目指して、ハヤカワ文庫版を底本としています。槻城ゆう子さんによる美麗表紙イラストも、既出のものではありますが今回の電子書籍のために、アレンジしていただいた新バージョンです。数ある「クトゥルーもの」の中でも特に人気が高く、またホラー小説として他の追随を許さぬほどの完成度の高い本作。ホントに必読ですよ〜。あちこちに散りばめられたオカルト知識も、たまらんですよね。未読な方は是非この機会にダウンロードしてみてください〜。

新刊案内

見果てぬ祖国

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NEW『見果てぬ祖国』

ホセ・リサール・原作、村上政彦・翻案

スペインによる圧政を徹底批判してフィリピン独立運動の指導者となったホセ・リサール……その著作が甦る!

 東京の日比谷公園に、ひっそりと一つの記念碑が立っている。ホセ・リサール。スペインの植民地だったフィリピンを独立に導いた建国の父として知られている詩人のものだ。明治の頃に一ヵ月半ほど日本を訪れて、東京や横浜などに足跡を残し、末広鉄腸は彼をモデルに『南洋の大波瀾』というベストセラーを書いた。いま読者が手に取って下さっている『見果てぬ祖国』は、リサールが残した二つの長篇小説の翻案である。(「はじめに」より)
 君臨する聖職者の吝嗇と狡猾、野心に身を焦がす事件記者の虚報、酷薄な政治権力の牙……。三つ巴で仕組んだ罠に挑む革命戦士の物語。ホセ・リサールの傑作長篇小説『ノリ・メ・タンヘレ』『エル・フィリブステリスモ』が翻案されて甦る!

●ホセ・リサール
1861年生まれ。フィリピンの独立運動家、医師、著作家、画家、学者。「国民的英雄」と称される。平和的方法による独立を主張し、小説を書くことによってスペイン圧政下に苦しむ植民地フィリピンの現状を訴えた。1896年にフィリピン革命が勃発すると当局に逮捕され、12月30日に銃殺刑となった。この日は現在、フィリピンの祭日となっている。

●村上政彦(むらかみ・まさひこ)
作家。1987年『純愛』で福武書店(現・ベネッセ)主催の「海燕」新人文学賞を受賞。以後『ドライヴしない?』『ナイスボール』『青空』『量子のベルカント』『分界線』で5回の芥川賞候補に。また『ナイスボール』は相米慎二監督により『あ、春』として映画化、ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞。アジアの物語作家を自任している。近著に『台湾聖母』(コールサック社)。日本文藝家協会常務理事。日本ペンクラブ会員。文化庁国語分科会委員。「脱原発社会をめざす文学者の会」事務局長。

ママさん探偵 律子の事件簿(5)

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NEW『ママさん探偵 律子の事件簿(5)』

松村比呂美・著

かつての担任教師が残した謎……彼女の不可解な言動を今なら解明できるかも?

 小学校時代の親友・美都から久し振りに連絡があった。「あれ、まだあるかな……」電話口で、美都はさぐるように言う。律子と美都の間で名前を言わずに「あれ」と言ったら、ふたりで埋めた「あれ」しかない。当時の担任だった雨宮先生から「袋のまま、どこかにうめて」と頼まれた「あれ」。スーパーの袋に入っていて、ブヨブヨと柔らかくて、ところどころ血がついたように赤く染まっていて……。小学校の倉庫裏に埋めた「あれ」の正体はなんだったのか。律子と美都は、二十年以上前の出来事に決着をつけるべく、母校に向かった。(「第三話 解明クラブ 前編」)
 子供連れならではの潜入調査とキラリと光る推理力。ベビーカーを押しながらの異色探偵・律子の活躍を描いたライトミステリ。電子オリジナルの連作短篇集。

・第一話 盗まれた絵
・第二話 クッキー缶
・第三話 解明クラブ(前編)
・第四話 解明クラブ(後編)
・第五話 ダンスに願いを

●松村比呂美(まつむら・ひろみ)
1956年福岡県生まれ。オール讀物推理小説新人賞最終候補作2作を含む『女たちの殺意』(新風舎)でデビュー。著書に『黒いシャッフル』『鈍色の家』(光文社文庫)『キリコはお金持ちになりたいの』(幻冬舎文庫)、『終わらせ人』『恨み忘れじ』(角川ホラー文庫)などがある。

邪神帝国

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NEW『邪神帝国』

朝松 健・著

ナチスドイツ、オカルティズム、クトゥルー神話を融合させた傑作短編集

 最も残虐な人間と、最も邪悪な神々が手を組み、史上最悪の軍隊が誕生した。とどまるところを知らぬ悪鬼の所業は世界を震えあがらせる。激動の時代、急激な勢力拡大を果たしたナチスドイツ。しかしその背後には、知られざる闇の力が存在していた。その禁断の力にふれたものはみな奇怪な運命に翻弄されてゆく……。
 史実と虚構をたくみに織りまぜ、異形のものどもの存在を描き出した戦慄の魔術的連作集。邪悪なる七篇を収録。※この電子版では、内容の原点回帰を目指して、ハヤカワ文庫版を底本としています。

*伍長≠フ自画像
*ヨス=トラゴンの仮面
*狂気大陸
*1889年4月20日
*夜の子の宴
*ギガントマキア1945
*怒りの日

●朝松健(あさまつ・けん)
1956年札幌生まれ。東洋大学卒。出版社勤務を経て、1986年『魔教の幻影』でデビュー。ホラー、伝奇など、幅広い執筆活動を続けている。2006年『東山殿御庭』が第58回推理作家協会賞短編部門の候補となる。近年は室町時代に材をとった幻想怪奇小説〈室町ゴシック〉、一休宗純を主人公とした〈一休シリーズ〉、かつて誰も書かなかった〈異形の戦場〉と化した京都を描いた『血と炎の京』で高い評価を得ている。

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