• 2021/2/11
  • 『ゴーストライター論』
     芸能人から政治家、起業家まで、その著書を執筆しているのはいわゆる“ゴーストライター”である場合が多いわけですが、本人が書いていないことでネガティヴなイメージが付きやすいですよね。現状では世間的な評価はあまり高くないようです。でも実際、ゴーストライターとはどんな職業なのでしょう? その内幕が明かされる機会は数少ないので、本書はとても貴重。タレント本がどのような流れで制作されるのか、ゴーストライティングはどこまで許されるのか、さらには出版業界の構造についても、わかりやすく具体的に解説してあります。「出版」に関わる人、本好きの人なら必読の一冊だと思います。

    『下町M&A』
     企業の合併や買収の総称であるM&A。なんとなく「会社が身売りされることかな」ぐらいのイメージで捉えている人が多いと思いますが、実態はどうなのでしょう。売り手・買い手、双方にとってのメリットとは? 本書ではそういった基礎的な知識の解説から、中小企業の生き残り術までを解説しています。本書の舞台となる水田部品工業(仮名)は、典型的な下町の中小企業。ここでいう「下町の中小企業」とは、たとえば東京都大田区に密集する生産技術に長けた企業であり、上野や浅草に数多ある衣料品の製造メーカーや、ある程度の規模の卸問屋のような企業を指しています。難しい用語が飛び交う経営者向けの専門書ではなく、著者の川原愼一先生が実際に手掛けられた企業をモデルにして、ストーリー仕立てで描かれています。普通に読み物としても楽しめるわけですね。下町で繰り広げられた経営者たちの「血と汗と涙の物語」。是非!この機会に読んでみてください〜。

    『尸(し) 古から隠されているもの』
     企業の合併や買収の総称であるM&A。なんとなく「会社が身売りされることかな」ぐらいのイメージで捉えている人が多いと思いますが、実態はどうなのでしょう。売り手・買い手、双方にとってのメリットとは? 本書ではそういった基礎的な知識の解説から、中小企業の生き残り術までを解説しています。本書の舞台となる水田部品工業(仮名)は、典型的な下町の中小企業。ここでいう「下町の中小企業」とは、たとえば東京都大田区に密集する生産技術に長けた企業であり、上野や浅草に数多ある衣料品の製造メーカーや、ある程度の規模の卸問屋のような企業を指しています。難しい用語が飛び交う経営者向けの専門書ではなく、著者の川原愼一先生が実際に手掛けられた企業をモデルにして、ストーリー仕立てで描かれています。普通に読み物としても楽しめるわけですね。下町で繰り広げられた経営者たちの「血と汗と涙の物語」。是非!この機会に読んでみてください〜。

新刊案内

ゴーストライター論

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NEW『ゴーストライター論』

神山典士・著

ゴーストライティングは悪いことなのか? 知られざる「職人技」の世界

 出版界において、その存在なしには本づくりが成立しないともいわれる「ゴーストライター」。その実態はいかなるものなのか。多岐にわたるテーマを理解してわかりやすい文章を紡ぐ技術や、えてしてわがままで頑固な著者と一定期間時間を共有しながらその持っている魅力を引き出す能力、著者が書きたいものを読者が読みたい「商品」に昇華させる文章力は、明らかにアルチザン(職人技)と言っていい。
 佐村河内事件をスクープする一方で、多くの「ゴーストライティング」を手掛けてきた大宅賞作家が、権利関係や仕組みを整理して、出版界やライターの将来像を明確にした一冊。

第1章 人はなぜゴーストライターになるのか
 1.クリエイターとしての根源的な喜び
 2.他者の「主観」で文章を紡ぐ喜び
 3.未知のジャンルに入っていく喜び
第2章 「他者」の人生をデザインする
 1.『成りあがり』はいかに生まれたか
 2.伝えたいことを「商品」にする
 3.デッサンを積み重ねる
 4.編集者冥利の作品
第3章 出版界のビジネスモデルのなかで
 1.出版界の現状
 2.編集者から見たライターの条件
 3.「著者」がライターと共に本を出すということ
第4章 ブックライターの仕事術
 1.多彩な文章力と構成力を身につける
 2.自分をプロデュースする
 3.企画を通すには
第5章 トラブルを事前に防ぐ
 1.泣き寝入りをしないために
 2.よくある失敗事例
 3.著作権の流れ

●神山典士(こうやま・のりお)
1960年埼玉県生まれ。信州大学人文学部卒業。ノンフィクション作家。第3回小学館ノンフィクション賞優秀賞受賞作『ライオンの夢 コンデ・コマ=前田光世伝』(小学館)など著書多数。2012年には『ピアノはともだち 奇跡のピアニスト辻井伸行の秘密』(青い鳥文庫)が全国青少年読書感想文コンクール課題図書に選出される。また2015年には「現代のヴェートーベン佐村河内報道」により、大宅壮一ノンフィクション賞(雑誌部門)受賞。雑誌ジャーナリズム大賞受賞。

下町M&A

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NEW『下町M&A』

川原愼一・著

赤字でも事業価値はゼロではない……新時代の事業再生術

 今後10年間で全国の中小企業約三八五万社の半数が存続の危機を迎えるともいわれるなか、事業再生の切り札としてのM&Aが増えている。赤字企業(部門)だからといって事業価値はゼロではない。下町の経営者親子がM&Aを成立させる物語を通して、売り手・買い手双方に相乗効果を生むノウハウを解説。

第1章 Xデーがきた――苦渋の決断
第2章 倒産危機から再生への歩み
第3章 経営者の孤独――口の固い者がM&Aを制する
第4章 売り手と買い手、それぞれの鉄則
第5章 社員たちのM&A
第6章 「私的再生」という出口戦略

●川原愼一(かわはら・しんいち)
1955年、東京生まれ。事業再生コンサルタント。S.K.I.ビジネスパートナーズ代表取締役。1998年、インターネットを利用した旅行関係の企画販売システムを開発してITベンチャーに進出するも、資金繰りの悪化から2000年に経営破綻。2億円以上の債務を抱えながら自力で債務問題を解決。2002年よりその経験を生かして事業再生コンサルタントとして活動。2016年6月、経済産業省・中小企業庁から「中小企業の経営改善に関する研究会」の委員に招請され就任。現在までに飲食業・メーカー・理美容業・建設業・サービス業など数百社の再生相談に対応、全国で再生実務を行っている。著書に『先輩!お金の相談に乗ってください!』(東洋経済新報社)がある。

尸(し) 古から隠されているもの

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NEW『尸(し) 古から隠されているもの』

倉阪鬼一郎・著

この沼を描いてはいけない……この世界には、描いてはならないものがある

 若き画家・飯村晏菜は両親が移り住んだ史人村を訪れた。村の近くには二十段の石段を上る丘があり、その地には不思議な沼があった。「古来、この沼にはいかなる名も付与されてこなかった。名を冠しようとする意志を、この沼は根こそぎ奪い取ってしまうんだ。よって、名はない。地図にも名称は何も記されていない」父はそう語った。沼の畔には黒い碑が建てられていた。誰が、何の目的で? 晏菜は歴史民俗学の研究者・緑川青と共に、その碑に書かれた文字を解読しようとするが、やがて彼女たちを見つめる村民の目が変わっていることに気づく。そう、まるで二人を監視しているかのように……。
 電子オリジナルの怪奇・幻想ホラーサスペンス。

●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう)
1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸専修卒。同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。

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