• 2020/10/9
  • 『琥珀の城の殺人』『祝福の園の殺人』
     篠田真由美先生の傑作ミステリ、『琥珀の城の殺人』『祝福の園の殺人』が電子で復刊しました! 中身は大幅に加筆修正された講談社文庫版ですが、表紙は東京創元社・単行本版の山田維史さんのイラストを使用しています。18世紀のオーストリアと17世紀のイタリア、どちらもヨーロッパの豪奢な「館」で起きる殺人事件。謎解き以外にも、西洋貴族社会のゴシック・ロマン、耽美性、オカルティズム、さまざまな要素がたっぷりと楽しめる贅沢な内容となっております。こういうクラシカルな舞台設定、たまらんですね〜。

    『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』
     あの吸血鬼ドラキュラのモデルであり、「串刺し公」の異名を持つ暴君ヴラド・ツェペシュ。15世紀のワラキア公国(現在のルーマニア)の君主である彼の苛烈な生涯を描いた歴史小説です。暗黒の中世ならでは悪評ばかりが目立ちますが、実は彼は、東の強国オスマントルコからの侵攻を何度も死守した英雄でもあるんですね。“裏切り”の連続に翻弄され、日本の織田信長やイタリアのチェーザレ・ボルジアとも比較される彼の数奇な人生とは? 表紙イラストは末弥純さんです。

    『彼方より』
     フランスの軍人、ジル・ド・レの生涯を描いた歴史小説。彼が名を上げたのはなんといってもジャンヌ・ダルクと共に戦った百年戦争なのですが、その後は小児性愛と大量殺人にまみれた没落貴族となってしまい…。とにかく凄まじい人生。また本作の裏の主人公ともいえる、怪しげな錬金術師にも要注目です。

    『ルチフェロ』
     さらに、『ルチフェロ』も電子で復刊しました! 1888年にイギリス・ロンドンを震撼させた連続猟奇殺人事件の犯人、“切り裂きジャック”を主人公にした小説です。なんと切り裂きジャックがパレルモ生まれのシチリア人、しかも17歳の超イケメン!というオドロキの設定。気弱な性格の彼が徐々に心の闇に支配され、犯行を繰り返していきます。そして最後には……。なお巻末に収録した解説文は、日本で随一の「切り裂きジャック研究家」、仁賀克雄先生によるものです。

    『レディMの物語』
     主人と奴隷、いわゆるSMプレイから始まる恋愛を描いた作品で、加藤俊章さんによる美麗なイラストもばっちり再録しております。卑劣な夫の企みで突然拉致・監禁された誇り高き伯爵夫人マーガレットことM。彼女はそこで出会った“男”にひたすら性的な調教を受け、新たな自分を発見します。“男”との相性も完璧で、二人はほどよい関係性を結んでいたかに見えましたが……。美しい文章と挿絵で堪能できる恋愛小説です。

    『イシュタルの子』
     紀元前5世紀の古代メソポタミア、新バビロニア王国が舞台の伝奇小説。かなりボリュームのある長篇作品なので読み応えがあります。体の半分が人間で半分が獣……マヤとムーが主人公でして、彼らが人間たちに虐げられながらも懸命に生きてゆく姿が描かれます。SFやファンタジー寄りの内容といえるかも?

    『聖杯伝説』
     そしてこちらはど真ん中のSF作品。異文明の衝突と恋愛、滅びゆく文明、そしてその文明を救おうとする人々。せつなくて感動的なお話です。「ヴァルカ」「母星」という中篇が2本収録されているんですが、まったく違う展開ながら実は根っこは続きものでして、なるほどそう繋がるのか!と膝を打ちます。

新刊案内

琥珀の城の殺人

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NEW『琥珀の城の殺人』

篠田真由美・著

ヨーロッパの雪に埋もれた城館で起こる不可能状況下の連続殺人

 十八世紀ヨーロッパ山中、雪に閉ざされたベルンシュタインブルク城館。密閉された書庫内で、当主の伯爵が背中を短剣で刺されて絶命していた。さらに、礼拝堂に安置された遺体が一瞬にして消失し、謎の女が城内を徘徊する。近親憎悪が渦巻く呪われた城館で、探偵役に指名された異邦人のフランチェスコ・プレラッツィが、怪事に挑む。長篇幻想ミステリ小説。

●篠田真由美(しのだ・まゆみ)
1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。

祝福の園の殺人

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NEW『祝福の園の殺人』

篠田真由美・著

ふたりの麗人と死せる者たちを巻き込んで展開する古風な惨劇

 十七世紀イタリア。バーニャイア侯爵家別邸の豪奢な庭園は、亡き女主人が丹精込めて造ったものだったが、その泉で男の死体が発見される。さらに次々と起こる当家に関わる者たちの不可解な死。果たして犯人の目的は? 謎めいた庭園に隠された秘密とは? そして“呪われた庭”を起点に開始される死の舞踏が、最後に見せた真実のメッセージとは……。長篇幻想ミステリ小説。

●篠田真由美(しのだ・まゆみ)
1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。

ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像

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NEW『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』

篠田真由美・著

生前の悪評と悲惨な敗死に彩られた“英雄”、その苛烈な生涯を描く

 強大なオスマン・トルコ帝国を相手に孤独な戦いを挑み、過酷な時代を疾風の如く駆け抜けたワラキア公ヴラド・ツェペシュ。“ツェペシュ”の意味するところは“串刺し”。何十万という人間を生きたまま串刺しにしたというその残忍さゆえに、ブラム・ストーカー著の小説『吸血鬼ドラキュラ』のモデルとなった男……その真実の貎とは。長篇伝奇小説。

●篠田真由美(しのだ・まゆみ)
1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。

彼方より

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NEW『彼方より』

篠田真由美・著

稀代の快楽殺人者ジル・ド・レと、彼に仕えた錬金術師フランソワ・プレラの物語

 十五世紀フランス。ジャンヌ・ダルクと共に戦った英雄にして、幼い少年たちを拉致虐殺したジル・ド・レ。性的興奮を得るために凄惨な殺人を繰り返した彼のそばには、常に若き錬金術師の姿があった。なぜ、ジル・ド・レは狂乱したのか。神の存在とは一体なんなのか。己の心が欲するものをひたすら求めた者たちが最後に見たものとは……。長篇伝奇小説。

●篠田真由美(しのだ・まゆみ)
1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。

ルチフェロ

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NEW『ルチフェロ』

篠田真由美・著

私はホワイト・チャペルの殺人鬼、私は“切り裂きジャック”と呼ばれたもの

 ヴィクトリア女王治下、繁栄を極める大英帝国の首都ロンドン。その街はいま、姿無き殺人鬼の恐怖に震え戦いていた。娼婦の全身をめった切りにする“切り裂きジャック”。だが犯人は、おびえた獣のように安宿の隅で震えている。彼の名はアルドゥイーノ・デッラ・アルタヴィッラ、十七歳。パレルモ生まれのシチリア人、菫色の瞳を持つ……怪物。西洋伝奇の世界を追求する第一人者が描く、新・切り裂きジャック伝説。解説・仁賀克雄。

●篠田真由美(しのだ・まゆみ)
1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。

レディMの物語

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NEW『レディMの物語』

篠田真由美・著、加藤俊章・イラスト

新しい恋愛と官能を求めて、主と奴隷の“快楽の物語”がはじまる

 誇り高き伯爵夫人マーガレットことM。卑劣な夫の企みで突然ヴィクトリアの“壁”の中に送りこまれた彼女は、“男”に身も心も自由を奪われ、服従を約束させられる。“男”から凌辱され、鞭で調教を受け、はじめてMは性の喜びを知る。だがそれはMにとって自由を知ることでもあった……。

●篠田真由美(しのだ・まゆみ)
1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。

イシュタルの子

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NEW『イシュタルの子』

篠田真由美・著

バビロンで奴隷と生まれついた半獣の仔は“化け物”なのか

 バビロンの最高神マルドゥクよりも崇拝を集める豊饒の女神イシュタル。いかなる地上の快楽よりも勝るというイシュタルの秘儀、聖なる獣との交わりを求め夜毎神殿を訪れる信徒たち。人と獣との交わりで生み落とされたという半人半獣の仔マヤとムー。紀元前5世紀の新バビロニア王国の首都バビロンで繰り広げられる、王宮、五国の守護神マルドゥク、女神イシュタルとの闘いを描く長篇伝奇小説。

●篠田真由美(しのだ・まゆみ)
1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。

聖杯伝説

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NEW『聖杯伝説』

篠田真由美・著

文明の最後の生き残り、そして星々に残る“物語”の結末とは?

 ヨギはただひとり、“遺跡の星”にいた。彼は惑星ヴァルカに残された廃墟・紅谷(くれないだに)……紅と紫色の岸壁に作られた古代の都市のガイドとして、静かな時を過ごしていたのだ。そこに突然あらわれた訪問者。失われた文明が残した“物語”を求めていた彼が見つけたのは、他でもないヨギの中に封じこめられた秘密だった……!? 滅びゆく文明と人々の想いを描いた中篇小説を2本収録。著者初のSF作品集。

*ヴァルカ
*母星

●篠田真由美(しのだ・まゆみ)
1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。

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