• 2020/2/21
  • 『三匹の野良犬』
     河野典生先生のハードボイルド小説、『三匹の野良犬』が電子で復刊しました! 国会図書館でも蔵書になっておらず、中古本でも入手困難(アマゾンでも登録されていない)という激レア作品となります。無軌道な三人の青年たちが主人公。欲望に身を任せて犯罪行為を重ねて荒稼ぎするという内容で、1965年には同名で映画化(監督:牛原陽一、出演:小林旭/宍戸錠/和田浩治、配給:日活)されています。ハードボイルド小説の先駆者、とも言われる河野典生先生の作品群の中でも、かなりオススメです。連作短篇のカタチを取っているのですが、1本1本のエピソードが短いながらもかなり濃厚なのです(それが19本も収録、お得!)。いやーしかし何ですなぁ、藤原審爾先生の『新宿警察』の時も思ったのですけど、これだけ少ない枚数でどうしてこれほどまでに充実したエンタテインメントなお話に仕上げられるのでしょう。とんでもない技量だと思うのです。この機会に是非!読んでみてください〜。

    『かぶき奉行 織部多聞殺生方控』『ほうけ奉行 若宮隼人殺生方控』『あばれ奉行 安藤源次郎殺生方控』
     えとう乱星先生の「殺生方控」シリーズ全3巻が電子で復刊しました! 殺生方(せっしょうがた)とは、将軍家の狩猟全般を取り仕切る役職のことで、「斬り捨て御免の殺生勝手。いつ、いかなる時、何を斬ろうとお咎めなし」という特殊な許可証を所持しています。幕府からこの無敵の免状をいただいた奉行がいかなる活躍を見せるのか……。シリーズ3作品、それぞれ主人公も時代設定も異なるのですが、微妙にストーリーに関係してくる(もちろん単体でも楽しめます)ため、できれば『かぶき奉行』→『ほうけ奉行』→『あばれ奉行』の順で読み進めていただければ、と思います。

    『書院番殺法帖』1〜3
     続いて、えとう乱星先生の「書院番殺法帖」シリーズ全3巻、こちらも電子版が登場しました! 書院番(しょいんばん)とは、将軍家の警護を取り仕切る役職のことで、その書院番の中でも最高峰の役目を果たすのが、書院番同心。先ほど紹介した「殺生方控」シリーズと同様に、「切り捨て御免」の強い権限が与えられています。主人公の加納左馬ノ助がまた格好いい男なんですよね〜。江戸の平和を乱す悪党供をばったばったと斬り倒していきます。爽快なチャンバラ、剣戟シーンの他に、謎解きミステリの要素も加わった傑作長篇時代小説です。

    『戦国もぐら組』
     もう1本、えとう乱星先生の時代小説『戦国もぐら組』が電子化です! 舞台は戦国時代。武田信玄の配下だったという“城陥し”のスペシャリスト集団が主人公です。軍師・竹中半兵衛に招聘されて羽柴秀吉の許へ参じた「もぐら組」。もともとは甲斐の鉱山堀りの技術者だったという彼らの真の目的は……? 物語の後半には伝奇的な要素が大幅に増えてスケールアップします。この作品、なぜだかハードカバー単行本のみの刊行で、文庫化されていなかったのですが、これを読まずにいるのはもったいない! 充実した内容だと思います。

    『クラック・ハウンド 聖人の条件』『ストラグルフィールド』1〜2
     榊一郎先生のアクション小説、『クラック・ハウンド 聖人の条件』と『ストラグルフィールド』全2巻が電子で復刊しました! 『クラック・ハウンド』の方は、前川かずお先生の作画で漫画化(白泉社/全3巻)もされていますから、そちらに馴染みがあるという読者も多いのではないかと思います。現代日本を舞台にドンパチを繰り広げ、奇抜な特殊能力(ネタバレになるので書けない!)を武器に敵と戦います。もう一方の『ストラグルフィールド』は剣と魔法のファンタジー世界が舞台。底本はファミ通文庫さんから刊行されていたのですが、対象年齢的にOK?と思ってしまうような、なかなかダークといいますかバイオレンスといいますが、かなりエグイ表現がたくさん出てくる上に、ストーリーも哀しい展開。お笑い要素よりもガツンと重たくて心に刺さる、そんなストーリーを堪能したいラノベファンは必読でしょう。この機会に是非!読んでみてください〜。

新刊案内

三匹の野良犬

amazon Kindle

NEW『三匹の野良犬』

河野典生・著

団結した三人は復讐のために、あるいは金を目当てに、ままならぬ運命におし流されていく

 狂った夏の夜、他人の情事をタネにしたカツアゲの帰りに一郎と英坊は、パトカーに追われる隆と知り合った。隆は、ムショ入り中に自分を裏切った女とその情夫を、派手な射ちあいの後に射殺して逃げていた。意気投合した三人は、新宿のジャズ喫茶を溜まり場にして、悪事の計画を練る。あるときは箱根に暴力団の開帳する賭場を襲い、またあるときは運搬中の麻薬を巧妙に奪取したり、基地から流れるカービン銃を横取りして暴力団同士を闘わせるなどして、次第に暗黒街でのし上がっていく。だが所詮、野良犬は野良犬でしかないことを思い知らされる。
 ハードボイルド連作短篇小説。1965年には同名で映画化(監督:牛原陽一、出演:小林旭/宍戸錠/和田浩治、配給:日活)された。

●河野典生(こうの・てんせい)
1935年1月高知県生まれ。詩作、劇作のかたわら1960年『陽光の下、若者は死ぬ』でデビュー。1964年『殺意という名の家畜』で推理作家協会賞を受賞。日本のハードボイルド小説の先駆者となる。幻想派SF小説、ジャズ小説など、多彩な執筆分野とジャズのフィーリングを持つ作家として特異な存在。

かぶき奉行 織部多聞殺生方控

amazon Kindle

NEW『かぶき奉行 織部多聞殺生方控』

えとう乱星・著

殺生お構いなしの斬り捨て勝手……かぶきの多聞、只今推参!

 いつ、いかなる時、何を殺生しようがお咎めを受けるいわれはござらぬ……。殺生お構いなし斬り捨て勝手の殺生方に、新たな奉行がお目見えした。織部多聞、人呼んで“かぶきの多聞”。徳川の世も三代目にあたり盤石に見えたが、現世を憂える軍学者・由比正雪一党の企みによって、不穏な事件が相次いでいた。多聞もいつしか事件に巻き込まれていく。反骨のかぶき奉行が揮う剛剣……柳生流兜割りが悪を断つ!
 傑作長篇時代小説・殺生方控シリーズ、第1弾。

●えとう乱星(えとう・らんせい)
1949年、熊本県生まれ。慶応大学中退後、同人誌を主催。1989年に「中風越後」で小説CLUB新人賞佳作入選。1990年、『蛍丸伝奇』を発表、作家生活に入る。『奥義・殺人剣』(光文社)、『裏小路しぐれ傘』(学研)、『用心棒・新免小次郎』シリーズなど著書多数。

ほうけ奉行 若宮隼人殺生方控

amazon Kindle

NEW『ほうけ奉行 若宮隼人殺生方控』

えとう乱星・著

お役御免の憂き目……泰平の世、あえて悪名を被る殺生方

 殺生方は斬り捨て御免の殺生勝手。いつ、いかなる時、何を斬ろうとお咎めなし……。時は元禄、人々は五代将軍綱吉が下知した生類憐れみの令に困惑していた。将軍家の狩猟全般を取り仕切ってきた殺生方のお役目も、犬や猫などを殺生した者の取締りへと変節を余儀なくされた。父の跡を継ぎ、殺生方与力になった若宮隼人。その行く手に殺生方ゆえの苦難が待ち受けていようとは、心踊る隼人には思いもよらぬ話であった。
 傑作長篇時代小説・殺生方控シリーズ、第2弾。

●えとう乱星(えとう・らんせい)
1949年、熊本県生まれ。慶応大学中退後、同人誌を主催。1989年に「中風越後」で小説CLUB新人賞佳作入選。1990年、『蛍丸伝奇』を発表、作家生活に入る。『奥義・殺人剣』(光文社)、『裏小路しぐれ傘』(学研)、『用心棒・新免小次郎』シリーズなど著書多数。

あばれ奉行 安藤源次郎殺生方控

amazon Kindle

NEW『あばれ奉行 安藤源次郎殺生方控』

えとう乱星・著

新将軍の秘密、御三家の暗躍……命を賭した死闘の行く方は?

 殺生方は斬り捨て御免の殺生勝手。いつ、いかなる時、何を斬ろうとお咎めなし……。時は享保。殺生奉行の筒井隼人と同役織部忠行は、新将軍吉宗に呼び出され、旧来どおり狩りの全権を委ねられた。一方、筒井の庶子・源次郎は女好きに喧嘩好き。手がつけられぬ“わやく者(乱暴者)”ぶりを発揮し、吉原通いを続けていたが……。殺生方控に隠された将軍家の秘密をめぐり、豪剣、秘剣、忍剣が閃く。
 傑作長篇時代小説・殺生方控シリーズ、第3弾。

●えとう乱星(えとう・らんせい)
1949年、熊本県生まれ。慶応大学中退後、同人誌を主催。1989年に「中風越後」で小説CLUB新人賞佳作入選。1990年、『蛍丸伝奇』を発表、作家生活に入る。『奥義・殺人剣』(光文社)、『裏小路しぐれ傘』(学研)、『用心棒・新免小次郎』シリーズなど著書多数。

書院番殺法帖(1)

amazon Kindle

NEW『書院番殺法帖(1)』

えとう乱星・著

江戸城本丸が猛火に包まれる中、将軍の命を護るため書院番同心の秘剣が煌めく!

 将軍の警護を任とする書院番。その書院番の中でも最高峰の役目を果たすのが、書院番同心である。将軍の有事に際しては先駆けの役を果たし、斬り捨て御免で剣を揮う。時は天保15年(1844)。老中水野忠邦ら幕閣達によって、経費削減のため役人が大幅減員された。職を失い幕府を恨む元役人達。そして不満が頂点に達した時、奸臣に操られた暗殺集団が幕府に牙を剥く。火に包まれる江戸城本丸……暴徒を扇動した凶漢が将軍の命を狙う、その時、書院番同心加納左馬ノ助の剛剣・直心影流が唸る!
 傑作長篇時代小説・書院番殺法帖シリーズ、第1弾。

●えとう乱星(えとう・らんせい)
1949年、熊本県生まれ。慶応大学中退後、同人誌を主催。1989年に「中風越後」で小説CLUB新人賞佳作入選。1990年、『蛍丸伝奇』を発表、作家生活に入る。『奥義・殺人剣』(光文社)、『裏小路しぐれ傘』(学研)、『用心棒・新免小次郎』シリーズなど著書多数。

書院番殺法帖(2) 悪鬼裁き

amazon Kindle

NEW『書院番殺法帖(2) 悪鬼裁き』

えとう乱星・著

江戸を狂瀾させ、役人を操る不埒な鬼どもを書院番同心の剛剣が両断する!

 将軍警護の急先蜂の任を負う書院番。謀反を企てる者や幕府に害を為す者に対しては、切り捨て御免の強い権限が与えられていた。この書院番同心・加納左馬ノ助に、将軍・家慶の視察が噂される下総の遠国調査の命が下った。左馬ノ助は、不穏な動きをする博徒一家や“鬼”と呼ばれる謎の一味、さらには代官と八州廻りの専横を察知する。江戸を擾乱して幕府の威光減退を画策する悪鬼どもを、左馬ノ助の直心影流が裁く!
 傑作長篇時代小説・書院番殺法帖シリーズ、第2弾。

●えとう乱星(えとう・らんせい)
1949年、熊本県生まれ。慶応大学中退後、同人誌を主催。1989年に「中風越後」で小説CLUB新人賞佳作入選。1990年、『蛍丸伝奇』を発表、作家生活に入る。『奥義・殺人剣』(光文社)、『裏小路しぐれ傘』(学研)、『用心棒・新免小次郎』シリーズなど著書多数。

書院番殺法帖(3) 羅刹裁き

amazon Kindle

NEW『書院番殺法帖(3) 羅刹裁き』

えとう乱星・著

龍神を祀る富士信仰を隠れ蓑に幕藩体制転覆を仕掛ける悪党を斬り裁く!

 書院番同心・加納左馬ノ助は、市中見廻り中に江戸の下町で季節外れに行われていた富士講で、村上幽角という怪しげな行者と出会った。その一方、大番組では、身内ばかりを殺める不可思議な事件が頻発していた。殺しには無償で配布された掛け軸が関わっていると見抜いた左馬ノ助は、剣友の力を借りて幽角の企みに立ち向かっていく。龍神を祀る富士信仰を隠れ蓑にした天下を揺るがす陰謀を、左馬ノ助の豪剣が斬る!
 傑作長篇時代小説・書院番殺法帖シリーズ、第3弾。

●えとう乱星(えとう・らんせい)
1949年、熊本県生まれ。慶応大学中退後、同人誌を主催。1989年に「中風越後」で小説CLUB新人賞佳作入選。1990年、『蛍丸伝奇』を発表、作家生活に入る。『奥義・殺人剣』(光文社)、『裏小路しぐれ傘』(学研)、『用心棒・新免小次郎』シリーズなど著書多数。

戦国もぐら組

amazon Kindle

NEW『戦国もぐら組』

えとう乱星・著

穴を掘り、水脈を断ち、奇抜な情報戦をもって籠城した敵を打ち破る“城陥し”の手練れ達

 土の龍と書いても所詮はもぐら。だがいつの日か、雲を呼び風を起こして真の龍とならん。武士の世を終わらせ、技能者の世に……。信玄の遺志を継ぎ、土龍組の旗印に結集した金掘り衆が、雇われて城を陥してゆく。
 軍師・竹中半兵衛に招聘されて羽柴秀吉の許へ参じた謎の集団・もぐら組、その活躍を描いた長篇時代小説。

●えとう乱星(えとう・らんせい)
1949年、熊本県生まれ。慶応大学中退後、同人誌を主催。1989年に「中風越後」で小説CLUB新人賞佳作入選。1990年、『蛍丸伝奇』を発表、作家生活に入る。『奥義・殺人剣』(光文社)、『裏小路しぐれ傘』(学研)、『用心棒・新免小次郎』シリーズなど著書多数。

クラック・ハウンド 聖人の条件

amazon Kindle

NEW『クラック・ハウンド 聖人の条件』

榊 一郎・著、小河原亮・イラスト

限りなく広がる世界終焉の“亀裂(クラック)”に、特殊犯罪調査局の“猟犬(ハウンド)”が動き出す!

 長野県の人里離れた山中に建つ『私立氷羅坂病院』が燃え落ち、辛うじて保たれていた一つの『均衡』が崩れ去った……それから数年後、一種の精神安定剤ともいえる不認可薬物“セイント”を常用している人間が異常犯罪に走る事件が頻繁に勃発。犯人はみな、聖人のような微笑を浮かべていることを特徴としていた。しかし、この小さな白い錠剤には麻薬成分が認められないという。奇怪なこれらの事件を“亀裂”に関係すると判断した特殊犯罪調査局は、ついに『専門家』二人を解き放った。すでにはじまってしまった世界の終焉に抗うべく、“猟犬”またの呼び名“クラック・ハウンド”が大暴れする!
 バイオレンス・アクション長篇小説。電子版あとがきを追加収録。

●榊一郎(さかき・いちろう)
1997年、第九回富士見ファンタジア長編小説大賞で準入選、翌年デビュー作『ドラゴンズ・ウィル』を刊行。自称・小説屋/軽小説屋であるが、ゲームシナリオ、アニメシナリオ等も手掛ける。速筆で著作多数。代表作に『スクラップド・プリンセス』『棺姫のチャイカ』『アウトブレイク・カンパニー』『まじしゃんず・あかでみぃ』『神曲奏界ポリフォニカ』『ストレイトジャケット』等がある。ガンマニアで観賞魚マニア。

ストラグルフィールド(1) 鏡の中の戦魔

amazon Kindle

NEW『ストラグルフィールド(1) 鏡の中の戦魔』

榊 一郎・著、騎羅・イラスト

真人族と鬼人族……二つの種族が対立しつつも共存している世界

 かつて〈戦魔(せんま)〉とまで呼ばれ、恐れられていた傭兵ヴァレルは、戦いの場から身を引き、身の回りの世話をしてくれる村の娘アリエとともに穏やかな日々を送っていた。だが、その暮らしも、軍の〈処刑屋〉ロジッタとムーグの来訪によって破られようとしていた……。
 戦いの場に生きる人間たちを描くダークアクション・ファンタジー、第1弾。電子版あとがきを追加収録。

●榊一郎(さかき・いちろう)
1997年、第九回富士見ファンタジア長編小説大賞で準入選、翌年デビュー作『ドラゴンズ・ウィル』を刊行。自称・小説屋/軽小説屋であるが、ゲームシナリオ、アニメシナリオ等も手掛ける。速筆で著作多数。代表作に『スクラップド・プリンセス』『棺姫のチャイカ』『アウトブレイク・カンパニー』『まじしゃんず・あかでみぃ』『神曲奏界ポリフォニカ』『ストレイトジャケット』等がある。ガンマニアで観賞魚マニア。

ストラグルフィールド(2) 復讐者の残影

amazon Kindle

NEW『ストラグルフィールド(2) 復讐者の残影』

榊 一郎・著、騎羅・イラスト

わたしがわたしを呪縛する……抗いがたい運命、そして狂気と絆

 イオ・デルタ帝国内務軍憲兵隊・第九特別任務処理班。死の告発をもって綱紀粛正を行う仲間殺し、通称〈処刑屋〉。そこに所属する鬼人族のムーグ・ラージン特佐のもとに、旧友トールズから届いた手紙は、けして旧交を暖めるためのものではなかった……。
 ハードで冷徹な描写で繰り広げられるダークアクション・ファンタジー、第2弾。電子版あとがきを追加収録。

●榊一郎(さかき・いちろう)
1997年、第九回富士見ファンタジア長編小説大賞で準入選、翌年デビュー作『ドラゴンズ・ウィル』を刊行。自称・小説屋/軽小説屋であるが、ゲームシナリオ、アニメシナリオ等も手掛ける。速筆で著作多数。代表作に『スクラップド・プリンセス』『棺姫のチャイカ』『アウトブレイク・カンパニー』『まじしゃんず・あかでみぃ』『神曲奏界ポリフォニカ』『ストレイトジャケット』等がある。ガンマニアで観賞魚マニア。

Copyright c ADRENALIZE All Rights reserved.